地域包括ケアシステムの基礎知識

地域包括ケアシステムとは、高齢者が介護が必要な状態になったときにも、住み慣れた地域で自分らしい生活を送れるように支援することです。
自分が希望する暮らしをしながら穏やかな最期を迎えられるように、地域全体で支援することを指します。
自宅など生活圏内から約30分の場所にある介護施設などで必要なサービスが受けられるように、ケアマネジャーなどの専門スタッフが介護計画を立てていきます。
暮らしの中に介護サービスを取り入れることで自宅から離れて介護を受けなくて済み、最期まで自宅で過ごしたいという高齢者の希望を叶えてくれる制度です。

地域包括ケアシステムを構成するのは、5つの要素です。
医療、介護、住まい、介護予防、生活支援で構成されます。
この5つをそろえて支援していくことで、地域包括ケアシステムが確立されるのです。

医療では、高齢者のかかりつけ医と地域が連携し、より良い医療サービスを提供できるように努力しています。
介護では必要に応じてサービスを提供し、短期間の施設入所などを臨機応変にサポートしています。
自宅でのサポートが難しくなったときには施設と連携して、入所手続きも行うのが特徴です。
住まいでは介護サービス付きの高齢者向け住宅の確保や、賃貸物件の保証人を探す手伝いもしています。
介護予防は地域包括ケアシステムの基本となる部分で、自治体による介護予防サービスやボランティアによる安否確認、高齢者の見守り活動などを積極的に実施しています。